音大ピアニストが起業を志す理由 〜抑圧と業界の閉塞感〜|増田香穂|

インタビュー

「音楽を始めて、”なんだこの世界は”と思うくらい、暗黙の了解とかしきたりがあり、先生に気に入られなくちゃいけない雰囲気がありました。」

そう語ってくれたのは、増田香穂さん。

「自分を表現したいけど、何をすればいいか分からない。」

「アートや起業に興味がある。」

「アーティストとしてどう生きていこうか悩んでいる」

この記事はそんなあなたに向けて書いています。

編集部 須田
編集部 須田

挑戦する大学生を取り上げるこの記事が、少しでも生き方のヒントになれば幸いです!

プロフィール

【氏名・生まれ】
増田 香穂マスダ カホ、1997年生まれ

【愛称】
かほP

【これまで】
ピアニストとして
中学2年性からピアノを習い始める。
ウィーン国立音楽大学に短期留学後、桐朋学園大学大学院(音大)へ。
・銀座バーで専属演奏ピアニストとして活動
・2016年音の夢ピアノコンクール全国大会最高位。
・2018年ジュニアクラシック音楽コンクール全国大会入賞。
・2019年都内コンサートホールにてリサイタル開催。
17公式認証ライバー、フジテレビ『TEPPEN』ピアノ審査員、ラジオ番組担当など。

起業家として
・若手起業家育成プログラムJOBS CAMP 2期性
・学生エバンジェリストアワードファイナリスト
・2020年日本最大級の学生団体『WEIN STUDENTS SUMMIT』支部リーダー
・2020年〜起業家のインタビューをもとに、学生起業家のためのノウハウメディアを発行
・2021年~音大生のためのキャリア支援講座の立案&運営

増田香穂さんの活動

ライフテーマは「すべての人がアーティストとして生きる人生を

香穂さん
香穂さん

普段は、ピアノを弾いたり、ラジオに出演したり、文化庁の企画で、アートに対する事業支援の活動をしています。
リサイタル、作曲、レコーディングなんかも行っています。

いつからピアノを?

抑圧の感情とともに

須田
須田

今では最難関の音大で学びつつ、コンクール等では全国大会で最高位を獲得されていますが、ピアニストとしてのキャリアは順調とはいかなかったと伺いました。

香穂さん
香穂さん

そうですね。


一般的には、幼い頃の習い事としての英才教育が激しいピアノという分野で、私は中学2年生から本格的にピアノを習い始めました。

ここには、「ピアノでは食べていけない」という親の反対もあったんです。

ただ、どうしても決意は変わらず、レッスン代などの自己負担を約束することでレッスンをはじめ、それからピアニストとして生きていくことを決めた経緯があります。

葛藤があったわけですね…。

小学校の時から、変わってる、不思議ちゃんだね、なんて言われてきて、
中学からの厳しい縦社会になると、先輩からいじめられるようになりました。
でも、周りの人を頼れず、部活にもちゃんと出なきゃ行けない。

そんな中で「普通ってなんだろう」と感じ始めたんです。

ただ、”みんなと同じ”を求められる中で、ピアノだけは自分の表現したいように表現できるツールだったんですね

親にも友達にも言えない感情を、とにかくピアノにぶつけていた部分もあります。

”アーティスト”は特別な存在じゃない

なぜアートを行うのか

須田
須田

香穂さんの中で、音楽やアートは、どのような位置づけでしたか?

香穂さん
香穂さん

私は、ピアノを通して自分が経験した「抑圧」や「しがらみ」と向き合ってきた気がします。

感情をピアノにぶつける感じですね。

そしてピアノを弾く過程で”自分自身とコミュニケーション”をしてきたんです。

「自分とのコミュニケーション」をピアノで行っていた…?

言葉にならない感情をピアノを通して感じるというか表現するというか。

そういった意味では、私は作品をつくりたくてアーティストしている訳ではなかったなと。

日々の自己探究をする方法が、たまたま音楽だった、ということだと思います。

人によっては日記を書いたり、会話の中で自己探究をすると思うんですが、

私の場合は、言葉ではなく、音楽で自己を発見してきたんですね。

どんな人がアーティストになるのか

そして方法に関わらず、自己探究をしていれば、おのずと表現したくなるものだと感じます。

つまり、自己探求を続けていった末に表現したいと思った、感情、心の動き、情緒といったものが「アート」という形で作品になるんだと思います。

なるほど。

ピアノを通して自分の感情と向き合うこと(自己探求)ができたからこそ、アーティストとして表現活動に繋がったと。

だからこそ、アートというのは限られた人々のものではないと思うんです。


自分の心の声を聞き、自分なりの答えを見出せた時、すべての人がアーティストとして生きる人生を歩めるんじゃないかと思っています。

アーティストとして生きる=自分の人生を生きる

でも、どうして「すべての人がアーティストとして生きる」のがいいと思うんですか?

アーティスト的な生き方というのは、「自己探求」の末に「表現者」になるということで、
つまり、アーティストとして生きるというのは、他でもなく自分の人生を生きるということなんです。

「他者の価値観」、「他者の生き方」に依存しないということですね。

そうです。

”自分らしく生きる”方法論としての「アーティスト」です。

ピアニストが起業を志す理由は?

業界に感じた閉塞感

香穂さんは、アーティストとしての一面を持ちつつビジネスにも視野を広げていますね。

若手起業家育成プログラムJOBS CAMP 2期性だったり、学生エバンジェリストアワードファイナリストだったり。
学生起業家向けのノウハウメディアを発行したり、音大生のためのキャリア支援の企画運営をしたり。
いろいろやっています。

どういった経緯でビジネスにも関心を持たれたんですか?

大きくは、「アートの裾野を広げるため」です。

一般的に、芸術の分野って、楽しむために教養が必要な感じがして、敷居が高いじゃないですか。

音楽を始めて、「なんだこの世界は」と思うくらい、暗黙の了解とかしきたりがあり、先生に気に入られなくちゃいけない雰囲気がありました。
お金持ちしかできない文化とか、子供の内からエリート教育受けていないと活躍できないとか、業界内で結構バチバチしているんですね。

そうすると、アート全般が身近なものではなくなってしまい、これまた一部の人のためだけの娯楽になってしまうなと。

結果として、アート自体が日常とは離れてしまい、必要なものではなくなってしまう、なんてことが起こると思うんです。

ふむふむ。

現状は、アートに関心の高いパトロンの人々や、企業が支援するという形なんですけど、

そこで、もしアートの力によって日常の問題や社会課題を解決できたら、アートを提供する側と受け取る側で、お互いにとって必要なものになれるんじゃないかと。

そこで、企業やパトロンの方からの支援(メセナ )だけでなく、アーティスト側から社会に貢献してくべきだと思ったんです。

そういった経緯で、課題解決の方法としてのビジネスを学びたいと思ったんです。

なるほど!
アートが、「課題解決」という形で社会に貢献するという考え方ですね。

そうです。

今考えている例で言うと、音楽の力で仕事のパフォーマンスが上がったり、睡眠の質を改善できたり、と言ったアートによる「課題解決」のサービスです。

アートがなきゃ生きていけないくらいの密接な距離感が、結果としてアートを学びたい、芸術って意外と身近なものなんだと「アートの裾野を広げる」という事にもつながるのかなと思います。

増田香穂さんの想い

私は、生きていく中で感じた”抑圧”や”葛藤”をピアノを通して表現してきました。

だからこそ、”アーティストとして生きる”ということの価値に気づけたんです。

 そして今、「アートの裾野」を広げるため、社会にある身近な課題をアートの力で解決する方法を模索しています。

すべての人がアーティストとして生きる人生を。」というビジョンに向かって、これからも活動していきます!

編集部の一口メモ

増田香穂さんとは、JOBS CAMPという起業家育成プログラムで出会いました。

音楽やアートの力で社会課題を解決する”というアプローチに胸を打たれ、今回のインタビューに至りました。

この記事を通して香穂さんの活動や魅力が、より多くの人に伝わることを目指し、文章を書きました。

ぜひTwitterInstagramを覗いてみてください!

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